日本のキャッシュレス決済の比率は、2019年時点で26.8%。世界でキャッシュレス決済の比率第一位を誇るのは、お隣の韓国で、なんと96.4%です。近年は政府によるポイント還元などの後押しで、キャッシュレス化もかなり進んでいる印象ですが、やはりまだまだ現金をお使いの方も多いですよね。
こうした情勢の中で現金両替の手数料が値上がりしてしまった銀行があるのはご存知でしたか?
手数料も回数を重ねると軽視できない金額になってしまいますよね。
今回は両替の手数料が値上がりした銀行と値上がりの理由などについて調査してみました!
両替手数料を値上げした銀行は?
最近になって両替手数料を値上げした銀行を挙げると
・三菱UFJ銀行(2018年4月〜)
・みずほ銀行(2019年10月〜)
・三井住友銀行(2020年2月〜)
・りそな銀行(2021年1月〜)
など、いわゆる4大メガバンクが挙げられます。
日本で有数のメガバンクですので、地方銀行もその影響を受けて値上がりされている可能性は高いですね。
お取り扱い枚数 | 三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 | りそな銀行 | |
1〜10枚 | 口座所有 | 無料 | 220円 | 無料 | 無料 |
口座未所有 | 550円 | 330円 | 550円 | 550円 | |
11〜500枚 | 550円 | 770円 | 550円 | 550円 | |
501〜1000枚 | 500枚毎に 550円加算 | 1540円 | 1320円 | 1100円 | |
1001枚以上 | 500枚毎に 770円加算 | 500枚毎に 660円加算 | 500枚毎に 550円加算 |
三井住友銀行を除く3銀行は、該当銀行の口座をお持ちの場合手数料が無料になるようですが、それも10枚までとかなり限られた枚数となっています。
まだまだ現金取引の多い小売店や美容室などにとって、今回の手数料改定は大きな打撃になりそうですね。
どれくらい値上げしたの?
それでは改定前と改定後を比較し、どれくらい値上げしたのかも確認してみましょう。
三菱UFJ銀行では手数料改定前はお取り扱い枚数500枚まで無料となっていました。
現在は550円かかってしまいますので、実質550円の値上げですね。
三井住友銀行でも手数料改定前はお取り扱い枚数500枚まで無料となっていました。
現在は770円かかってしまいますので、実質770円の値上げとなってしまい、他銀行に比べてもかなり高額です。
みずほ銀行では手数料改定前はみずほ銀行に口座をお持ちの場合、お取り扱い枚数30枚まで無料となっていました。口座をお持ちでない場合は1枚からでも手数料は300円かかっていましたので、口座をお持ちでなかった方はあまり変化を感じられないかもしれません。
現在は500枚まで550円の手数料が発生してしまいますので、手数料は200円ほどの値上げですが、口座をお持ちの方にとっては、大きな出費となってしまいますね。
りそな銀行は手数料改定前はお取り扱い枚数50枚まで無料となっていました。他銀行と比べると10分の1の枚数ですので、この時点でもかなり制限されていたのですが、今回の改定では無料分は10枚までとなってしまいました。お取り扱い枚数500枚までの手数料を見てみると、550円となっていますので、現在の手数料自体は他銀行とあまり遜色ないようですね。
値上げの理由は?
両替手数料の値上げの理由は「各種お取引のデジタル化・キャッシュレス化の推進のため」とされています。
窓口でのお手続きは従業員が常駐する分、人件費が発生してしまいますし、このまま定番化してしまえばデジタル化・キャッシュレス化の妨げとなってしまいます。
そのため、各銀行では両替手数料だけでなく
1、非居住者円振込手数料
2、外貨振込手数料
などの改定、値上げも行っているようです。
これらはいずれも「建送金を書面でのご依頼にて受け付けた場合の手数料」となっており、やはり書面での対応など人の手を要するものが値上がりの対象になっていることが伺えますね。
世界から見た日本のキャッシュレス決済の比率の低さに鑑み、政府も様々な対策をとっているようですが、今回の両替手数料の値上がりもその政策の一つであるようですね。キャッシュレスの決済方法によってはポイントが還元されるものもありますし、消費者側は比較的スムーズに移行している印象ですが、今回の手数料の値上がりを機会に、小売店等でもキャッシュレス決済を検討されてみてはいかがでしょうか?