両替商と銀行の関係は？わかりやすく解説！場所、現代

両替商と銀行の関係は？

私たちが日常生活の中で普通に使っているお金。そのお金には3つの機能があります。1つ目は交換機能。お金を使って物やサービスを交換したりそれらの価値に対して報酬を支払ったりすることができること。2つ目はお金は腐ったり壊れたりすることがないので価値を保存しておくことができる価値保存機能。3つ目は物の価値を同じ尺度で測ることができ、簡単にお金を使うことで取引をすることができる価値尺度機能があります。

3つの機能が備わっているお金は遥か昔から利用されてきました。そして日本で現在の貨幣としての起源は飛鳥時代に造られた富本銭、紙幣は江戸時代の山田羽書と言われています。山田羽書が創られた江戸時代頃には戦が収まり、人々の暮らしや町は発展し市場経済も賑わってきました。

平安時代から安土桃山時代まで日本では貨幣は製造されず鎌倉時代以降は主に中国からの渡来銭が流通していましたが、その後江戸幕府を開いた徳川家康が貨幣制度の統一に乗り出して16世紀初めの1601年に慶長金銀貨を発行、さらに17世紀初めには紙幣の山田羽書が発行されたことによって江戸時代独特のお金の歴史が始まりました。

市場経済が活発化していく中、徳川家康が発行した金貨、銀貨は交換・両替する機会が多くなり金融商人が活躍します。その後徳川家光の時代には銅貨（銭貨）が発行され金融商人の仕事は、金貨・銀貨・銅貨の交換をすることで両替を業務とし、金相場所という取引所で両替のサービスを行っていました。ここから金貨・銀貨・銅貨を基本し貨幣の日本統一がされました。統一通貨の統一が江戸時代に始まり、その通貨を取り扱う金融商人の主な業務は以下の3つです。

★両替業務

交換比率が決まっていた、金貨・銀貨・銅貨の3種類の複雑な貨幣を金相場所という取引所で両替商人（両替商）が集まって両替（交換）手数料を取って利益を得て為替取引のような業務を行っていました。

★貸付業務

両替（交換）手数料を取って高額な利益を得た両替商人（両替商）は大名や町人などへの貸付業務も行っていました。

★為替決済業務

金貨・銀貨・銅貨の貸付業務を行う中で、大きな金額が動くときには大量の貨幣の持ち運びは容易にはできない為、貨幣の代わりになる為替手形を発行し高額の貨幣を動かしていました。

金融商人（両替商）は以上の業務を行っていました。上記の3つの業務は現在の銀行業務の一部と同じですね。当時の金融商人（両替商）は現在の銀行の始まりの姿だったようです。

現在、両替商はどこにある？

両替商は江戸時代を始まりとし、時を経て現在の銀行へと姿を変えていきましたが、現在、両替商と言われる言葉としての意味では、空港などにおいて主に入国者及び出国者を対象とした2国間の通貨を為替相場に応じて外貨両替を手数料を徴収し行う窓口や店舗を両替商と呼ぶ場合と、両替や金融などたくさんの仕事をこなす商店や商人などを両替商と呼ぶ場合があります。現代では、主に両替商と言われるのは空港などで外貨両替を行う窓口や店舗などのことを指しています。

両替商は私たちの日常の中にたくさんあります。銀行や大都市、観光地などに設けられている外貨両替ができる一般企業の窓口や店舗など、様々な場所に両替商があります。

銀行や一般企業ではどんなところが外貨両替を行っているのか調査してみました。

上記などの銀行や一般企業が外貨両替の業務を行っています。