49日のお布施に新札を使ってはいけない?入れ方、書き方、渡し方、相場

新札情報

意外と知っているようで知らない冠婚葬祭マナー。人間が生まれてから死ぬまで、そして死んだ後にも家族や親族の間で執り行われる大切な儀式です。そんなそれぞれの儀式のマナーって意外と知っているようで知らなかったりと難しいですよね。今回はさまざまな儀式の一つである四十九日のお布施についてご紹介いたします。

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お布施とは?

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みなさんは「お布施」という言葉を聞いたことはありますか?「お布施」とは、他人に施しを与えることを意味します。

現在使われている意味としては、特に仏僧に対して仏事を営んでもらった謝礼として金品を与えることで「お布施」という言葉を使っていますが、本来仏教では僧侶が自らを磨き、悟りの境地に至るために必要な修行の1つで、自身の持っているものを無条件で施す修行の六波羅蜜の1つです。

「お布施」は僧侶へ渡しますが、本質的な意味としては僧侶に渡すのではなく御本尊様(お寺)にお渡しするということになり、お寺のために使用されます。

昔は獲れた作物などをお寺に物納したりお賽銭を納めたりしたものでお寺は成り立ち、僧侶から読経してもらったお礼に対して奉仕をすることを「お布施」と言われていました。

「お布施」は法要などで読経してくれる僧侶へのお礼として渡す気持ちの表れなので料金の支払いではありません。きちんとした僧侶やお寺に法要を依頼した場合にはお布施は「お気持ちで」と言われますが、この「お気持ちで」の意味合いはこういった背景から言われるのでしょうね。

お布施に新札を入れていい?

葬儀や四十九日の法要で故人へお供えする香典は、マナーとして新札をいれるのはタブーとされていますが、僧侶へお渡しする「お布施」には新札は入れてもよいのでしょうか?

「お布施」に入れるお金は、基本的には新札を用意します。

香典とは逆で「お布施」はお礼を準備するものなので新札を入れます。

しかし、旧札しかなかった場合は旧札を入れても問題ありません。但し、あまりにも汚れがひどいなどは失礼になってしまうので旧札の場合はできるだけきれいなお札を入れましょう。

お布施の相場と渡し方は?

お布施はあくまでお礼の気持ちを表すものなので具体的にいくら!?といった明確な金額の相場はありません。法要に限らず、どんな場合でも謝礼金に金額の決まりはありませんよね。しかし、お寺によっては具体的に金額を明示されるところもあるようです。そこで具体的に金額を明示している一般的な金額の相場について調査してみました。

お布施はお葬式の場合は地域や宗派によって金額に違いがありますが、四十九日などの法要ではあまり金額に違いがないようです。お布施の相場は3~5万円となっています。このお布施の金額は葬儀や告別式のときのお布施金額の10%~20%が目安になっています。3~5万円と言っても少し金額に幅がありますが、この違いは地域によって相場金額に違いがあるようです。

・関東地方より東…3万円程度

・関東地方…5万円程度

・関東地方より西…4万5千円程度

関東を中心として東西にお布施の相場金額に違いがあります。

その他にも法要を依頼するお寺によってもお布施金額の相場は変わってきます。日本のお寺には古くから格というものがあります。お寺の格は「総本山」⇒「大本山」⇒「一般寺院」などの順番で寺格等級があります。この格によってもお布施の金額に違いがあり格が高いほど相場金額はあがります。

四十九日法要ではお布施以外にも「お車代5千円~1万円」「御膳料5千円~2万円」も準備する必要があります。御膳料については法要の後に会食を行った場合に、僧侶が会食に参加せず帰られた場合には御膳料をお渡しします。

お布施の書き方や渡し方についてもマナーがあります。

お布施を入れる封筒・袋は奉書紙か白封筒に入れます。

【書き方】

奉書紙……楮(こうぞ)を使用し作られた表裏のある和紙で表面はつるつる、裏面はざらざらとした和紙で元々は幕府が公文書用の紙として使用していた大切なことを伝えるための紙です。使用方法は、奉書紙は封筒の形ではなく1枚の半紙のような紙です。

① 現金を半紙になどで包み、中包みを作る。

② 包んだ中包みを奉仕紙で包む。

半紙の包み方

奉書紙の包み方

 

引用:https://www.sano-sousai.co.jp/column/941/

白封筒……白封筒の場合は一般的な無地の白い封筒で、袋が2重になっていないもの(不幸が重なるの連想を避けるため)で郵便番号の欄が印刷されていないものにします。量販店などで販売されている袋に「お布施」「御布施」と印刷された袋でも構いません。

奉書紙、白い封筒ともに一般的には水引は不要とされていますが、お住まいの地域によってはこの封筒に黄白(関西)や双銀・白黒(関東)の水引をかける風習のある地域があります。

奉書紙や白封筒の表書きの作法は、薄墨ではなく普通の濃墨で「お布施」と中央上部に書き、施主の苗字か氏名を下部に書きます。奉書紙を使った場合は中包みの半紙の表面に、白い封筒の場合は封筒の裏面にお布施として包んだ金額を旧字の漢数字で記入し最後に「也」を付け加えます。(例 3万円 ⇒ 金参萬圓也)施主の住所は奉書紙の場合は中包みの裏側、白い封筒の場合は裏側へ郵便番号から省略せず書きましょう。

【渡し方】

「お布施」の渡し方の注意点は以下の2つです。

★ 手渡ししない

「お布施」をそのまま手渡しするのではなく袱紗(ふくさ)の上に重ねるもしくは、切手盆にのせて渡す。

袱紗…絹などで一重または表裏二重に作り、無地や吉祥柄などの刺繡を施したもので金品など贈り物を覆うのに使用する布で、弔事に使用する色は青系統の色で、紫・緑・紺・藍・鼠色等を用いる。

切手盆…冠婚葬祭で使われる黒塗りのお盆で、弔事で使用する切手盆の大きさは7号(15×21㎝)サイズが適していると言われています。

★ 袱紗の色に注意する

弔事で使用する袱紗の色は青系統の色で紫・緑・紺・藍・鼠色等を使用しますが、紫色は慶事でも使用できますので新しく準備される場合は紫色を持っていると便利です。

 

「お布施」を僧侶に渡すタイミングは法要が終了後に僧侶へお礼を述べながら渡します。法要後の会食に僧侶が出席して頂ける場合は、会食の終了後にお礼を述べ渡します。

 

お布施は法要でお世話になった僧侶に感謝の気持ちを示すものですが、さまざまな細かなマナーがあります。感謝の気持ちが正しく伝わるようマナーを守って僧侶に失礼の無いようお布施を渡せるように準備しておきましょう。地域や宗派によっても違いがある場合があるので、わからないことは親族に相談したりして地域のマナーに合わせるようにしましょう。

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